スプリング式安全弁の作動原理

安全弁

安全弁（別名：圧力開放弁）は、圧力システムの運転圧力に応じて自動的に開閉します。通常、密閉系の設備や配管に設置され、システムの安全性を確保するために使用されます。設備または配管内の圧力または温度が安全弁の設定圧力を超えた場合、自動的に開いて圧力または温度を開放し、設備および配管内の媒体圧力を設定圧力以下に保ちます。これにより、設備と配管の正常な運転が守られ、事故を防止し、損失を低減することができます。

スプリング式安全弁

スプリング式安全弁は、産業用流体システムで最も一般的に使用される過圧保護装置です。その主な機能は、システムの圧力が所定の設定値を超えた際に自動的に開いて圧力を開放することです。圧力が正常に戻ると、スプリングの力によって自動的に閉じ、媒体の連続的な漏れを防ぎます。

動作原理

閉状態： 通常運転時、スプリングが発生する弾性力により、バルブコア（バルブディスク）がバルブシートに押し付けられて密封状態を形成します。このとき、バルブコアに作用する媒体圧力はスプリング力より小さいため、バルブは閉じた状態を維持し、媒体の漏れを防ぎます。

開状態： システムの圧力がスプリングで設定された圧力値（設定圧力）を超えると、媒体がバルブコアに加える上向きの力がスプリング力を上回ります。これによりバルブコアが持ち上がり、バルブが開き、媒体はバルブシートとバルブコアの間の隙間を通って排出され、圧力が解放されます。

再閉状態： 媒体が排出されることでシステムの圧力が低下します。圧力が設定圧力を下回るある値（再閉圧力）まで下がると、再びスプリング力が媒体の力よりも大きくなります。その結果、バルブコアが元の位置に戻り、バルブシートを再び密封してバルブが閉じ、システムは安定した状態に戻ります。

スプリング式安全弁の構造

スプリング式安全弁は、シンプルで成熟した構造を持ち、主要な構成部品が少なく、故障率が低いため、広く使用されている。これがその普及の主な理由である。

弁板： これはバルブシートを閉塞するための密封部品であり、媒体の圧力が限界値を超えないときは、ばねの力によってバルブシートに押し付けられ、密封状態が維持される。

スプリング: ばねは主要な駆動部品であり、「直接ばね式」「ガイドスリーブ付きばね式」などに分類される。設定圧力はばねの圧縮量を調整することで設定する。

バルブシート＋排出口： バルブシートは弁板と協働して密封を実現する。排出口は過剰圧力となった媒体を放出するために使用され、通常は排出パイプラインに接続され、媒体が現場に直接漏れ出ることを防ぐ。